北信濃十三仏霊場 第六番 龍潭山 明徳寺 「弥勒菩薩」


 酒呑弥勒の伝説。

松代の民話

酒飲み弥勒さん−お小僧に化けて酒を買いに−

 こがらしの吹くある日の夕方、中町の酒屋へ「明徳寺です。お酒を一升ください。」とひとりのお小僧がやってきました。「うちの和尚さんとってもお酒好きなんです。」そして毎晩毎晩やって来ました。年の暮れに、寺へ代金を受け取りに行くと「酒代? わたしは酒は飲まんよ。小僧なんていないよ。」酒屋は代金をとれずじまいで、ぷんぷん怒りながら家へ帰りました。ところがその日の夕方、例の小僧がまたやってきたのでつかまえて柱にしばりつけてしまいました。翌朝、逃げ出した足跡を追って明徳寺の弥勒堂をつきとめ、開けて見たところ弥勒さんがなわでしばられて、酒の匂いをぷーんと漂わせておりました。

松代地区市制百周年記念事業実行委員会


弥勒菩薩
限りなく聖なる希望を、そして聖なる力をお与え下さる仏さまです。