花上三十三観音

霜月尽日。今日の目的は長野市塩生甲花上の「花上三十三観音」。長野市街から国道19号線で安茂里方面へ。小田切ダム近くの両郡橋を渡らず真っすぐ、トンネルを抜けると間もなく「花上(はながみ)」の案内板。その坂道を進むと「花上三十三体観音 100m →」の看板があり、その矢印の指す道は、大根や白菜の野菜畑、柿の木、栗の木、信濃柿(別名:マメ柿。ブドウ位の大きさの実。)の大木などがあるのどかな田園風景。

その先に…、ありました。「花上三十三観音」。石垣の上に勢揃い。

旧大町街道の花上集落。信濃三十三観音巡礼満願達成記念に江戸時代後期、安政6年に建立された。これだけの情報しかなかったのでネットで調べたところヒットしたのは2件だけ。その方のブログによると…

山中往来沿いの9カ村により、安政6年(1859)に建立され、以前は往来の各所に配されていたが、昭和初期に崩れやすい道路の難を避けるため、ここに集められた。今は地元有志により通路や敷地を整え、春には素朴な祈りを続けている。
by ご近所の塩入氏談。

だそうだ。
どの観音さまもふくよかな童顔で、愛らしく、愛おしい。それぞれの光背には御詠歌が刻まれているが、判読できたのは数体のみ。

先ずはセンターを陣取る如意輪さま。

大切そうに蓮の花を抱く幼気な観音さま。

三面観音って馬頭さんしか思い当たらないけど、違うね。

泣きぼくろの観音さま。

まどろんでます。

穏やかな微笑み。

木漏れ日の中の千手さま。

いろんな道具、取り揃えてます。

いつもニコニコ、ほがらか如意輪さま。

鼻欠けちゃったね、花沢さんか?

ここでは唯一、への字口の馬頭さま。

頭取れちゃったけど、ヘコタレません。

赤いべべ着た観音さま。なーむー。

センターの如意輪さまも角度を変えれば違って見える。

石垣によじ登ってみました。少し触るだけでグラつくので慎重に。

ちょっと作風が違う「天保(1830-1844)」と刻まれた観音さま。

翼のように手を広げてます。

蓮の花を支え持つ左手がやけにデカいぞ。

一心不乱に祈り続けています。

3列、互い違いに並べられている。

日はまだ高い。最後に全体像を撮って、次のお寺に向かいます。

-おまけ- 近頃のカメラはいろいろと遊べるんだね。

イラスト風。

水彩画風。