読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

そうか、京都に行こう。2日目(1)「智積院・智積院会館」

「智慧を積み 徳をみがくの 寺ならば この世を照らす 法の灯」

6時に起きた。が、集合時間に間に合わず。5分ほど遅れて集合場所であるロビーに行ったら「ちょうど今、出て行きましたよ」と言われ、早朝の境内を走り、石段を登るご一行に追いついた。よかった、間に合って。息を切らせながらついて行く。朝勤行が行われる「金堂」へ。

初冬のきりりとした空気の中、読経が響き渡る。豪華な天蓋(てんがい・天上から吊るされている黄金の笠状の装飾品)から垣間見る大日如来が余りにも眩く、黄金の主に見えてしまう。凡人の私には心を無にすることなどできず、興味津々で堂内を見渡していた。あの小ぶりな仏像は誰だろう、あれは何をするための道具なのだろうか、僧侶とはどんな修行をするのだろうか…。あれこれ考えているうちに読経は終わり、場を「明王殿」に移し、護摩供法要が始まる。もちろんこちらのご本尊は不動明王である。願い事が書かれた護摩札を火に入れる法要である。先ほどとは違い太鼓の音が腹に響く。テンポも速くなり、揺れる炎と太鼓の音でワクワク感が高まる。何度か護摩供を見たことはあるが、その度にワクワクしている自分がいる。ウチは真言宗じゃないんだけどね。宿泊者8名それぞれに御焼香をし、朝勤行が終わった。続いては名勝庭園拝見のため「大書院」に向かう。

庭園の向かいの大広間には緋毛氈が敷かれ、お茶とお菓子が用意されており、庭園を愛でながら案内してくれている僧侶の言葉に耳を傾ける。


「智積院の庭園は利休好みの庭と伝えられ、「中国の廬山」(ろざん・江西省の北部にある名山)を模って造られています。「廬山」という山は岩がゴロゴロしているので、こちらでは丸く刈られた木を岩に見立て、近くの「はよう湖」を真似、わざと水を濁している」そうです。


「五感で感じる庭ということで右奥には「三味線の撥(ばち)」の形に刈り込みがしてあります。」 ふんふん。それから智積院の歴史、昔は相当大きな寺院であったこと、など話してくれました。優雅なひと時。早起きした甲斐があったね。話が終わったところで「写真撮ってもいいですか」と聞いてみたら「いいですよ。こちらの障壁画はレプリカだからこちらもどうぞ」との返事。早速皆々カメラやケータイを取り出して写真を撮り始めた。


とはいえ僧侶は次の行動に移りたいようでもっと見ていたかったけど、今度は本物の国宝を見せていただけるのだから、皆に遅れながらついて行く。「大書院」と廊下でつながれた「講堂」の襖絵の説明を聞きながら、いよいよ長谷川等伯の「国宝」が収められている「収蔵庫」へと向かう。


丁寧に説明をしてくださったお若い僧侶、25歳。

「収蔵庫」は温度調節がしてあり、いきなりメガネが曇る。本物は全然違う。レプリカ見た後だから余計にそう思う。迫力がある。正座してずっと見ていたい。が、やはり時間の制限がある。一つ一つ説明してもらい、ちょっとした秘密を分かち合い、「収蔵庫」をあとにする。


おっ、若い僧侶が旅支度してぞろぞろと歩いてる。


これから四国八十八か所巡礼バスツアーに出かけるそうだ。さすがに今の時代は巡礼もバスを使うのか。現地では歩くかもしれないけど。送り出している杖をついた人が、総本山の一番偉い住職、齢94歳!まだまだ現役。
案内僧侶にせかされて、朝食を取るため会館に入る。

9:40チェックアウト。ロビーにあるTVでBSで放送した「ぶらぶら美術館・智積院編」を見てから、拝観受付所に行き、「会館で宿泊した者ですけれど、もう一度じっくりお庭が見たい」といったら、快く承諾してくれたので再び名勝庭園へ。


朝の光を浴び、一人佇むおじさん。これが本当の見方なのかもしれない。


みんなで仲良く、これもアリ。


先ほどは案内されなかった白洲のお庭が。


格子越しの庭。


黒光りする磨き抜かれた廊下。

庭園も障壁画も襖絵も、堪能させてもらいました。御朱印をもらって次のお寺「三十三間堂」へ。徒歩で数分のところです。


「智積院」不動明王大日如来の御朱印。


「智積院」のお土産。宿泊記念の「手拭い」と勤行参加記念の「お守りのお札」、それとちりめんの「牛頭(ごず)くん」です。牛の大明と思っていたけど、地獄にいる牛頭人身の獄卒なのね。