京都のど真ん中 「六角堂」
古地図にも載っているとおり中心を意味する「へそ石」があります。地元では「六角さん」の愛称で親しまれ、西国三十三観音霊場第十八番、洛陽三十三観音霊場第一番です。名前のとおり本堂をはじめ、他のお堂、随所に見られる飾り物、土産物まで「六角形」をしています。
六角堂縁起
西暦587年、聖徳太子を開基として創建。本尊は太子の御持仏御丈一寸八分(約5.5cm)の如意輪観音菩薩(秘仏)。太子沐浴の池に朱塗りの六角太子堂。池の辺りに寺坊があったので「池坊」。代々華道池坊家元が住職を務める。「生け花発祥の地」。
庭先には生け花のブロンズ像。隣接して「池坊会館」という立派なビルがそびえ立つ。
御本尊は秘仏なので御前立の如意輪観音を金網越しに拝ませてもらう。御真言は「おん ばらだ はんどめい うん」。
太子沐浴の池に建つ「太子堂」。
中には太子様がいらっしゃった。太子3歳の像。誰にも教わってないのに南に向かって「なーむー」と唱えたという。手前は十代の太子様。
それともうひとつ、六角堂は親鸞上人ゆかりの寺でもある。
親鸞堂 見眞大師(親鸞上人)
親鸞上人は、建仁元年(1201)29歳の時、毎夜比叡山を下りこの六角堂に百日参籠され、夢中に四句の偈文を授かり浄土真宗の開祖となられた。ここには、夢のお告げを聞いておられる姿「夢想之像」を安置する。
こちらも金網越しで「親鸞上人 夢想之像」。
所々にいらっしゃるカワイイお地蔵様。このお地蔵様はお参りに来られた方の願いを手のひらにやさしく包み込んで、その願いが叶えられるようにと一緒にお参りしていらっしゃる「合掌地蔵様」。
一緒にいらっしゃるのは「十六羅漢様達」と「邪鬼」。
十六羅漢
羅漢様とは、仏の教えを護り伝えることの出来る優れたお坊様に与えられた名前です。十六というのは方位の四方八方を倍にした十六を表し、あらゆる場所に羅漢様がおられることを意味しています。そして、この羅漢様の周りには邪鬼がいます。仏教をなかなか理解せず、ひねくれて仏教信者とならない、そんな衆生を邪鬼といいます。中には改心した邪鬼もいて、ここ六角堂には羅漢様の周りで仏法を学びながらお守りしている者や、本堂前にある大香炉を自ら大喜びで背中に乗せるけなげな邪鬼もいます。ここの邪鬼は皆、自ら進んで縁の下を支えています。
雨が降り出してきたので朱印所でもあり土産屋でもある所で雨宿り。思いがけずこの二つに囲まれた、如意輪観音を中心とする三十三観音に遭遇。おや、びっくり!こんな所に。
全体図と中心の如意輪観音菩薩様。
茶処の茶釜。
六角堂のお守りはちっちゃなランドセル。
幸福の鳩みくじ。雨と閉門時間のアナウンスにせかされて何もお土産を買わなかった。鳩みくじ、買えばよかった。ちょっと後悔。
六角堂の桶と茶入れ?かな?
こうやって見ると、入り混じった六角の建物って複雑だよな。