御殿場の大雲院

 駅前からタクシーに乗って大雲院に向かいます。運転手さんが地図はなくてもわかると言っていたので、有名なお寺かもしれません。

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曹洞宗 大雲院

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 立派な山門です。案内板がかかっていました。

御殿場市十二勝の中大雲院の山門
往昔深澤城の大手門を移築したもので、
大正12年9月1日関東大震災に倒壊
昭和25年3月復原再建した

 深沢城は、武田氏北条氏が争奪戦を繰り返した城だそうです。県指定史跡。

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 額には瑠璃光殿とあります。本堂の扉が開かないので、庫裏を訪問しました。

 奥さんが対応してくださいました。どうしてこのお寺を知ったのかと聞かれ、但唱上人の仏像を探している、ネットで調べたところ、須走浅間神社にあった千体仏はいまは大雲院にあると書いてあった、と言いますと、「これはコージャク寺からもってきた千体仏なので、違うと思う」とあっさり否定されてしまいました。ええ~、そんなぁ(涙)

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 さあさあ、どうぞ、ということで、上がらせていただきました。ご本尊のお堂の裏に部屋があり、位牌が並ぶ奥に仏さまと千体仏がありました。

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 釈迦三尊のようですが、脇侍がお花に隠れてよく見えません。

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 左脇侍は文殊菩薩

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 右脇侍普賢菩薩

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 阿弥陀千体仏。ピカピカできれいです。奥さんによると、修復されているからきれいなのだそうです。子どもがほしい人が自宅に1体持ち帰って、子どもができたら2体にして返すのですから、但唱が刻んだものがまったく残っていなくてもしかたありません。

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 大雲院の本尊薬師如来

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 お寺のお庭には、小さな滝と小川、そして鯉がいる池があります。地下50メートルから自噴する地下水で、冷たくておいしいとのこと。御殿場は水道水もおいしいそうです。(ふじのくに文化資源データベース>大雲院境内の湧水

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 まだ紫陽花が咲いていました。

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向富山香積寺 (小山町観光協会より)

こうふさん こうじゃくじ

曹洞宗
小山町須走151(字日向)
本尊は千手観音

明治初年村民神葬祭に改めたため廃寺となる。
仏像・什器は本寺大雲院へ移された。
阿弥陀千体仏は明治11年に本寺へ勧請

  小山町観光協会は、須走の千体仏は「須走浅間社地阿弥陀堂」にあった、大雲院に現存する、と紹介しています。廃寺となった香積寺は、現在の須走浅間神社と須走小学校の間にあったそうです。こちらに阿弥陀堂があったということでしょうか。ご本尊の千手観音については情報がありませんでした。次の機会には香積寺についても調査したいと思います。