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杉名沢の天然寺(廃寺)

 タクシーの運転手さんに、次は杉名沢の天然寺に行きたいといいますと、「営業所があるから毎日通るけど、お寺、あったかな……」と不安げな返事。営業所に問い合わせると、公民館の敷地内にありそうだということです。

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 これが天然寺ですか……。確かに公民館の庭にありました。この締め切ったお堂の中に、阿弥陀如来薬師如来があるのでしょうか。

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富谷山 佛性院 天然寺
 当天然寺は、江戸は芝増上寺の末寺として寛永元年(1622)に遊行僧佛性院但唱により建立された由緒ある寺である(駿河国風土記に依る)
 中には但唱作と言われる阿弥陀如来薬師如来が祀られている。但唱は寺の建設中はとなりの永井家(現在の永井久吉家)を宿として二体の阿弥陀如来を彫り、一体を寺に納め、一体を永井家に残した。阿弥陀如来が27番札所、薬師如来が17番札所として巡礼で有名であった。弘法大師は別に高野堂があったが、明治になり天然寺に移したものである。
 当時は信仰と行政の中心をなし、また、幕末の頃は寺子屋として子弟の教育がなされていた。明治7年第18代住職により廃寺願いが出され、全戸神葬祭となる。翌8年から政令による小学校(朝日小学校共和舎)として明治19年まで使用された。
 現在は仁杉の大乗寺が管理している。区が公民館の敷地として借用している。尚但唱上人は、寺の運営が軌道に乗ると二代目に寺を任せ再度遊行の旅に出ている。

  平成九丑年三月
            天然寺世話人
            杉名沢区文化財保存会

 今日はもう夕方ですから、仁杉の大乗寺さんに訪ねるのは次の機会としましょう。ご開帳の日があるならぜひ来てみたいです。

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 寺の裏に供養等が並んでいます。

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 百番供養塔

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 奉讃誦穫念経千部誓誉 延享元年(1744)

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 善光寺如来百番観世音 延享二乙丑年。吉宗のころです。

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 その向こうには百体観音と歴代住職の墓らしきものがあります。これについての案内板はなし。

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 大椿には天然記念物の案内板があるのですが。

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 元禄七甲戌(1694年)

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天明六丙午(1786年)

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 寛政8年(1796)

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 文化十年(1814)

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  私が観光協会の人間なら案内板を立てるけどな……