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『東海道名所記』に但唱上人

 日本の古典文学を研究されている方のサイトでみつけました。江戸時代初期の仮名草紙である『東海道名所記』というガイドブックに但唱の名前が出てくるようです。

Taiju's Notebook 『竹斎』『東海道名所記』について
 仮名草子は、慶長年間(1596-1614)以後、寛永期(1624-43)を経て、元禄(1688-1703)まで100年続いた雑著類だそうで、「実録・物語・教訓読み物・海外文学の翻案・笑話・古典の梗概やパロディ・名所記・医書・仏書・地誌の類を含む」といいます。いまでいうムック本のような感じですね。

 浅井了意の『東海道名所記』(1659)は、主人公楽阿弥が東海道を旅をしながら、東海道五十三次の各宿駅間の里程や名所旧跡、名物などを案内していくという体裁をとっています。

Taijuさんの解説より。

楽阿弥は、琵琶法師・浄瑠璃・歌舞伎・角力等の歴史には特に詳しい。また、大原但善・但唱の念仏僧兼仏師師弟、嶋の千載・若の前・熊野・大磯の虎・島原の八千代などの遊君傾城、素戔嗚尊蘇民将来木花開耶姫日本武尊と宮簀姫・三上山伝説・三保の羽衣伝説・足柄明神・大友皇子天武天皇・泰澄法師(白山開山)と菊面石・悲田院と施薬院・八坂塔と浄蔵貴所きそ・かぐや姫・中将姫・平将門・俵藤太秀郷・大岡寺の甲賀三郎伝説・蟹坂伝説・小野小町・蝉丸・和泉式部性空上人・紫式部石山寺伝説・文覚(遠藤盛遠)・西行・建礼門院木曾義仲・佐々木高綱・源義経腰越状)・熊坂長範・浄瑠璃御前・長田庄司忠致・曾我兄弟・源光と源空法然)の師弟・小栗判官・一休和尚・石川五右衛門紀伊国屋作内(大師河原の酒屋)各地の伝説など、各地の伝説口碑の類を倦まずに織り込んでいる。食べ物では、安倍川餅や柏餅・うどん・そば切り・焼米の俵・十団子などの他、魚のうまい宿駅を紹介する。

 但善は但唱が13歳のときに弟子入りいた師匠で、品川歴史館特別展の図録の年表によると、『江戸名所記』、『江戸雀』という名所案内本に記録があるそうです。そうそうたる顔ぶれと肩を並べていますが、この師弟は当時の有名人だったのでしょうか。
 また、「大原」というのが京都の大原だとしたら? 但唱の師である弾誓は、後年、大原に阿弥陀寺を開き、ここで入滅したのでした。弾誓と但唱を結ぶ大原……気になります。