鎌倉寺めぐり(1)円覚寺
円覚寺は鎌倉時代後期の弘安5年(1282年)、北条時宗が中国より無学祖元禅師を招いて創建されました。
「瑞鹿山ずいろくさん(めでたい鹿のおやま)」は、仏殿開堂落慶の折、開山・無学祖元禅師の法話を聞こうとして白鹿が集まったという逸話からつけられたといわれます。(円覚寺サイトより)
円覚寺は夏目漱石「門」の舞台として有名です。ほかにも、漱石「夢十夜・第二夜」、島崎藤村「春」、川端康成「千羽鶴」、大仏次郎「帰郷」に登場するなど、文学者に愛されたお寺です。
三門(山門) 三解脱さんげだつ(空くう・無相むそう・無願むがん)を象徴しています。天明5年(1785年)、円覚寺中興・大用国師が再建。
仏殿 ご本尊様の宝冠釈迦如来をおまつりしています。
宝冠釈迦如来と呼ばれ、華厳の盧遮那仏とも称されます。(写真は円覚寺サイトより拝借)
竹ぼうきを2本もって、修行場の前をお掃除しています。
方丈のお庭にあるのは、開山の無学祖元禅師が植えたと伝わる柏槙(ビャクシン)の大木。
百観音もありました。
裏手の山を登っていくと、大きな鐘と弁天堂があります。
国宝 洪鐘(おおがね)
正安3年(1301年)、北條時宗の子、貞時公が国家安泰を祈願して鐘の鋳造を鋳物師に命じましたが、鋳造がうまくゆかず、江ノ島の弁天様に七日間参詣したところ、ある夜の夢の中で円覚寺の白鷺池の底を掘ってみよというお告げがあり、そのとおりにしてみると池の底より龍頭方の金銅の塊を発見、それを鋳造してこの洪鐘を造ったといわれています。
この霊験に感激された貞時公はと名づけて江ノ島の弁天さんが洪鐘のご神体ということで、「洪鐘大弁才功徳尊天」と名づけて弁天堂を建立されました。
朝早かったので、洪鐘弁天の朱印所が支度中で待ちました。その間、富士山を眺めていました。
帰りは踏切を越え、池にかかった橋を渡り、本当の円覚寺の門まできました。