鎌倉寺めぐり(6)瑞泉寺
臨済宗円覚寺派 錦屏山(きんぺいざん)瑞泉寺
嘉暦2年(1327年)建立の鎌倉公方足利家の菩提所で、開山は夢窓国師。
夢窓国師(1275〜1351年)は円覚寺開山仏光国師の孫弟子で、鎌倉時代から南北朝時代に円覚寺、南禅寺、浄智寺など五山の住職に就かれること八度、天龍寺、恵林寺など開かれた主なる寺六ケ寺、後醍醐天皇はじめ南北両朝の帝から賜った国師の号は七つ、これにより世に〈七朝の帝師〉と称えられました。(パンフより)
夢窓国師にはまた、すぐれた作庭家という一面もあります。国師の作庭された美濃の虎渓山永保寺や甲斐の恵林寺、京の天龍寺、苔寺の名で知られる西芳寺の庭園は今日、瑞泉寺庭園ともども、国の特別名勝・名勝に指定されております。(パンフより)
門をくぐってすぐに左折、そして右折して本堂に向かうアプローチ。
門の右手にある茶室
いまは水仙の季節ですね。梅は「黄梅」と書いてありました。
本堂前を左折、そして右折すると、名勝「瑞泉寺庭園」です。
岸壁の正面に大きな洞(天女洞)を掘って水月観の道場となし、東側には座禅のための窟(葆光窟)をうがちました。天女洞の前には池を掘って「貯清池」と名づけ、池の中央は掘り残して島となしました。水流を東側に辿れば滝壺に水分け石があり、垂直の岩壁は滝、その上方をさらに辿れば貯水槽があって天水を蓄え、要に応じて水を落とせば坐雨観泉となるしつらえになっています。(パンフより)
洞窟からはこんな眺めだそうです。(サイトより拝借)
池の手前には橋が2つ架かり、崖を登る道が続いていますが通行禁止です。気になりますね。
これを渡るとおのずから池の背後の山を辿る園路に導かれます。二つの橋も数えて十八曲がりに園路を登ると錦屏山の山頂に出て、私たちはそこにまた大きな庭と出会います。
まあ、そんなお庭があるなら隠さずに見せてくださいな。
鶴ヶ岡から鎌倉周囲の山並みが幾重にも波状をなして重なり、遠くには箱根の山々がかすみ、右手に霊峰富士が大きく裾を広げる足下には、相模湾が自然の池をなしているのです。借景の大庭園の広がるこの山頂に夢窓国師は小亭を建て、「偏界一覧亭」と名づけました。
ダイナミックな借景なのでした。