2013-01-01から1年間の記事一覧

大笹街道の三十三観音霊場

[2013年10月13日のつづき] 仁礼宿を通り過ぎると宇原川にかかる宇原橋があり、その橋を渡る手前の道を左に折れ、宇原川の河原で一休み。川沿いには桜並木があります。花見時は格好の憩いの場になるんだろうなぁ。 ふと振り向くと石仏がありました。それら…

福島宿

石仏巡りの旅は旧街道をたずねる旅でもあります。これまで、長野市の北国街道の本道・善光寺道および東脇往還・松代道を中心に探訪してきました。今回は松代道の福島宿を起点とする大笹街道を、仁礼宿、そして峰の原高原へと辿ります。この街道沿いには60余…

仁礼宿

福島宿より南東へ、近道しようと大笹街道からはずれて畑の中の道をぐるぐるしましたが、たぶん5キロぐらいです。次の宿場町である仁礼に来ました。左の山が米子山、右奥が奇妙山です。 仁礼 大笹街道の宿場町として発達してきた。大笹街道は当初は軍事用だっ…

志賀高原 峠の三十三観音

十月中旬の志賀高原はすっかり秋色に染まっていた。紅葉狩りの人々やアマチュアカメラマン達が、一足早く色付いたこの地に集っていた。だが私達の目指していたものは「峠の三十三観音」。 先ず観光協会に行き「朱印帳」を購入。巡拝コースの地図と全ての石仏…

刈萱山 往生寺 刈萱上人のお寺。及び観音山の西国・坂東の三十三観音

はるばると くもいにちかき やまにくる おさなごころに ちちぞこいしき 石堂丸 刈萱上人(かるかやしょうにん)を知っていますか。浄瑠璃の演目にもなった刈萱上人父と子の物語。浄瑠璃は見たことがないのですが、「絵解き」という形で今でも受け継がれてい…

但唱上人メモ(5) 安性寺ご本尊、東京へ行く

9月24日にご紹介した品川歴史館の特別展に、駒ヶ根市の安性寺のご本尊が貸し出されることになり、出展のための撥遣(はっけん)法要が営まれたというニュースです。長野日報 2013.10.3 http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=29588 …

豊野の観音山三十三観音

観音堂の裏山に「ちびっこいこいの森公園」があり、その山頂に三十三観音が四角く囲まれている。 観音山石造三十三観音像 明治24年(1891)当時の観音堂住職普山良寿和尚が発起人となり、豊野を中心とした有志により建立されたものである。観世音菩薩が人々…

豊野の観音堂

北国街道東脇往還(松代道)神代宿は今の長野市豊野周辺。2005年の市町村合併で豊野町は長野市に編入した。この季節、色づき始めた林檎と、血色に染まる彼岸花が至る所に咲き誇る。JR豊野駅から車で5分ほどの所にある観音山中腹に、観音堂、大日堂、太子堂な…

田子の地蔵院

善光寺宿から牟礼宿に向かう北国街道のちょうど中間辺り、田子池の少し手前に地蔵院への参道入り口がある。車一台分の細い坂道の所々に石仏・石碑が並んでいる。普通の民家の道端にあっちにもこっちにも。 ほら、こんな感じに。 ひときわ大きなお地蔵様と百…

田子の観音山石仏群

長野市の三登山の東、北国街道沿いの田子池のそばに観音山という丘があります。住宅地図にも載っていないような小さな公園で、坂を登ると草がわさわさ生えた広場になっています。ぶらんこの右手奥に進んでまた一段上がると、小さな石塔を囲むように石仏が並…

但唱上人メモ(4) その他の地域に残る記録

静岡県駿東郡小山町 須走浅間社の千体仏 小山町観光協会 須走浅間社地阿弥陀堂 千体仏像(但唱作)大雲院に現存 御厨観音横道第6番札所 御殿場市杉名沢 天然寺の阿弥陀三尊 御殿場市文化スポーツ課 天然寺の本尊の阿弥陀三尊は、仏師但称(たんしょう)の作…

但唱上人メモ(3) 五智如来

江戸の五智如来像 但唱上人は信州での木食修行ののち、江戸の芝に如来寺を建てました。ここに安置された五智如来像が「芝の大仏(おおぼとけ)」として有名になりました。 東京都品川区西大井 帰命山養玉院如来寺 帰命山養玉院如来寺 如来寺は寛永(1624-44)…

但唱上人メモ(2) 信州の但唱上人

もっと知りたい、但唱上人のこと。 須坂の奇妙山で木喰修行をして、亀倉の萬龍寺の千体仏や塩野の六地蔵石幢を作った但唱上人とはどのような方だったのでしょうか? 但唱 たんしょう コトバンク ?−1641 江戸時代前期の僧、仏師。 天台宗。弾誓(たんぜい)に…

但唱上人メモ(1) 品川歴史館特別展

但唱上人について調べていたら、こんな企画展をみつけました。 特別展「大井に大仏がやってきた! 養玉院如来寺の歴史と寺宝」 品川歴史館 特別展「大井に大仏がやってきた! 養玉院如来寺の歴史と寺宝」 会期:2013年10月13日(日)〜12月1日(日) 旅する…

豊丘の観音堂

霧の中、ぐねぐねの山道を降りてきたわけですが、不思議と下界は晴れていました。 如意輪観音堂の看板がありましたが、どう見ても民家です。廊下の新聞入れから中をのぞきますと…… ふつうの仏間のような感じで、押し入れと床の間の間に観音様がいらっしゃい…

破風高原への道

母が「五味池破風高原のりんどう祭に行きたい! 小雨決行!」と言うので、台風18号が近づく雨の中、私たちは無謀にも山に向かって車を走らせたのでした。「須坂市街地から車で50分」、「菅平に行く道の北の道」、私たちに与えられた情報はこれだけですが、十…

亀倉の萬龍寺

霧の中の山道をうねうねと100km近くは走ったでしょうか。目的地にはたどり着けず、お蕎麦も食べられず、私たち、一体何をしているのかしら……。そんなときに破れ笠のお地蔵さんが現れました。 四隅の地蔵 萬龍寺領の四隅に安置された地蔵尊で、萬龍寺を開山し…

米子不動尊

ほどなく米子不動尊に着きました。 「軍神 上杉弾正少弼謙信公念持仏不動明王の力みなぎるパワースポット認定寺院」。認定って、何? 左の壁に「毘」と書いてあります。 須坂市観光協会の案内の抜粋。 奈良時代に行基によって開山された古刹。平安時代に弘法…

塩野の六地蔵石幢

「おいしいお蕎麦屋さんがあるんですって」ということで、うろ覚えの店名をネットで検索して探しました。ところが、見つかったのは「休業中」の看板。近くのコンビニで聞いたところ、1年前から休業しているそうです。そこで、別のお蕎麦屋さんを紹介してもら…

飯縄山の十三石仏

姉は流行りの山ガール、母は昔の山ガール、私は山に興味なし。「飯縄山の登山道に十三石仏があるんだって!」という姉の言葉に騙されて登ってしまった、飯縄山。標高1,917m。地元の小学生が遠足で登る山と甘く見ていた私が馬鹿だった。どこが初心者向けの山…

北信濃十三仏霊場(総集編)

「十三仏参り」について 初七日から三十三回忌に至るまで、十三回の追善供養には、それぞれ諸仏、諸菩薩さまがお守り本尊として見守っておられます。そのお導きをいただいて真の成仏を願うのが「十三仏参り」であるといわれています。 北信濃十三仏霊場 長野…

白馬村の切久保諏訪神社

長野市からオリンピック道路を2時間で白馬に着きます。千国街道は地図を見ると石仏群があちこちにあるようです。松本から大町、白馬、小谷を経て、日本海の糸魚川までを結ぶ全長120kmの街道で、昔は「塩の道」と呼ばれていました。鉄道の大糸線がこのルート…

白馬村の観音原石仏群

帰り道、来るときにみつけられなかった切久保の観音原を探してみました。ここも人に聞かなければわからない場所ですね。切久保諏訪神社を背に左へ行きます。別荘地の看板のところに駐車場があり、その向こうに観音原が広がっていました。 四角い草っ原を囲ん…

小谷村の前山百体観音

前山百体観音は栂池のふもとにあります。ロープウェイ乗り場で地図をもらいました。アルプス通りを下って、松沢口のバス停を左へ。舗装していない農道ですが、これが昔の千国街道「塩の道」です。抜けると牛方宿に行けるようですが、車は進入禁止なので歩い…

栂池自然園

ロープウェイとケーブルカーを乗り継いで30分、雲行きがあやしいな……と思っていたら、栂池に着いたとたんに大雨になってしまいました。 おにぎりを食べて、小雨になるのを待ちました。売店で買った400円の合羽を着て歩き始めたら、自然園の入口に着くころに…

閻魔と奪衣婆、そして十王(総集編)

冥界の主神、閻魔大王(えんまだいおう)と、三途の川岸で亡者の衣類を剥ぎ取り罪の重さを計る奪衣婆(だつえば)。閻魔大王と共に審判を受け持つ十王たち。 「地蔵と閻魔は一(いつ)」と言われるように、閻魔大王は地蔵菩薩の化身であり、共に本地は阿弥陀…