鏝絵(こてえ)

前回の世尊院で思い出した。「鏝絵」の頁を作りたかったんだ。


波乗りうさぎ(長野市・世尊院)


ズッコケうさぎ(同上)

「鏝絵のおこり」
鏝絵が世に知られるようになったのは、伊豆の長八(1815−1890)の業績であるという。長八は静岡県賀茂郡松崎に生まれ、姓を入江といった。天保十二年四月、27歳の時長八は江戸に出て、日本橋茅場町の薬師堂の建立にあたって、柱に漆喰で龍を彫刻したところ、左官の鏝で製作されたものとは考えられない見事なものであったという。その後長八は様々な技法を編み出し、以後この技法は職人の間に広がり、江戸の商家を始め、多くの家々に極彩色の鏝絵が広まった。
壁の鏝絵には魔除けとともに「商売繁盛と幸いをもたらす」という現世御利益の願いがこめられている。


御存じ、京都高山寺の「鳥獣人物戯画」から2枚。吹き出し付き。(同上)


どや顔カエルとへばったトカゲ。(同上)


中国の故事であろうか? 物語がありそう。(上田市某所)


立派な鏝絵の土蔵。(松代某所)